HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~
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「大体、今お前が鬼頭に会いに行ったらあいつが困るってことぐらい分かるだろ」
僕は今床の上で正座中。
ソファの上で腕と脚を組んでどっかり座ってるまこに説教を食らっているところだ。
ゆずも、とばっちりを喰らって(?)僕の隣で大人しく座っている。
「会いに行ったけど、家の近くだよ。会ってはない」
「同じ意味だ。ってか本当に会ってないのかよ」
とまこは疑わしそうな目で僕を見下ろして、出し抜けに顔を近づけてきた。
まこの使ってるEGOISTが鼻の下をくぐる。
雅の女性らしい香りとは違って、男っぽい爽やかさがある香り。
って、今ゆっくり考えてる場合じゃないよ。
「まこ…。近い、近い!!」
僕が逃げるように背を逸らすと、まこの顔がそれを追いかけるように迫ってきた。
「本当に?会ってない?」
ギャー!ちょっと…勘弁!!
ドタッ
まこの攻撃に僕は体勢を崩し、みっともなく床に倒れた。
「……ったー」
慌てて体を起こそうとしたけど、すぐ近くにまこの顔があって、しかもこの体勢は……
まこが僕に覆いかぶさるようにして圧し掛かってる。
………マジで勘弁してください。