HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~



ぎゃぁぎゃぁ喚きながら賑やかな食事をするのは一体どれぐらいぶりだろう。


水月と食事をしてもこうまで賑やかにはならない。


楽しいっちゃ楽しいけど…


楽しいより……LOVEだ。


「お前さ、水月に『はい、あ~ん』とかしてやるの?』


「しないよバカ」


……ホントは一回だけしました。


「だよなぁ。お前から『あ~ん』されたらうまい飯もまずくなるの間違いない」


保健医は品のない笑い声をあげて


「あんたはしてそうだよね千夏さんに」


あたしは保健医の挑発を流したつもり。


…だけど


「バっ!俺がすると思うかっっ!!!」


何だよその慌てよう。したんだな。


キモっ。


「キモいとは何だ!」


あら、心の声が聞こえたみたい。


「キモ」


もう一度声に出すと、


「キモくて結構!」


保健医は認めて、やけになってオムライスをがつがつ。


嘘。ホントは




そうゆう保健医嫌いじゃない。



喧嘩をしながらの食事は思ったより楽しくて、あたしはいつもよりハイペースで食事を進めた。


半分ほど食べたところで



~♪


保健医のケータイが鳴った。





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