闇を纏う(恋愛ミステリ)
翌日、純は学校を休んで部屋のベットにいた


親には体調がおかしいと伝え、学校に連絡してもらった

布団を頭から被り、純は冷静に考えていた

昨夜は恐怖と混乱で考える余裕なんてなかったが、一夜明け、だんだん本来の自分に戻ってきた


昨夜の車は、あきらかにあたしを狙っていた

心当たりがあるとすれば、やはりあの夜の殺人事件しかない
でも・・・

『忘れて今まで通りに生活しろ』

あの男(たぶん殺し屋だろう)は言った
あたしはあれから警察に行ったり、誰かに話したりしていない

急に不安になった?

目撃者を生かしておく事が・・・

でも

やり方が乱暴な気がする
あの殺し屋なら、別の方法がいくらでもありそうに思う

純はふと思い至った

「なぜあたしを車に乗せる必要があったんだろう?」

誘拐?

殺すことが目的ではなく?

でもウチに財産なんて・・・






考え続けた後、純は自分でも驚く程大胆な結論に達した
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