闇を纏う(恋愛ミステリ)
所々に立つ街灯が、夜の訪れを告げていた
午後19時30分
人影もまばらな道の脇、街灯の光が届かない場所に、その黒い車は止まっていた
― ナンバープレートがなかった
運転席から携帯を持った屈強そうな男が降りる
近くの公園のトイレに行き、用を足し終えて出た時、携帯が鳴った
「俺だ、権田だ。ああ・・・校門を出たか。一人だろうな?」
権田は念を押した
電話を切る
二度の失敗は許されない
権田は眉間に皺を寄せ、車へ向かおうと・・・
― 首筋に冷たいモノを感じた
「動けば死ぬ」
背後から、静かだが深い声がした
「・・・誰だ?」
権田は、首筋の冷たさがナイフによるものだと気付いていた
しかしいつの間に・・・?
ボクサーくずれだが、ライセンスを手に入れるまで登り詰めた権田である
背後の男が
「なぜ、あの女子高生を狙う?」
「!?」
権田が愕然とする
「なぜそれを!?」
「質問に答えろ」
額から一筋の汗が流れた
「じつは・・・」
言い終わらぬうちに、権田は体を反転させ背後の男に強烈なフックをくらわせた!
はずだった
首筋から鮮血が花火の様にしぶく!
白目を向き地面に倒れた権田は、しばらく痙攣した後、動きを止めた
午後19時30分
人影もまばらな道の脇、街灯の光が届かない場所に、その黒い車は止まっていた
― ナンバープレートがなかった
運転席から携帯を持った屈強そうな男が降りる
近くの公園のトイレに行き、用を足し終えて出た時、携帯が鳴った
「俺だ、権田だ。ああ・・・校門を出たか。一人だろうな?」
権田は念を押した
電話を切る
二度の失敗は許されない
権田は眉間に皺を寄せ、車へ向かおうと・・・
― 首筋に冷たいモノを感じた
「動けば死ぬ」
背後から、静かだが深い声がした
「・・・誰だ?」
権田は、首筋の冷たさがナイフによるものだと気付いていた
しかしいつの間に・・・?
ボクサーくずれだが、ライセンスを手に入れるまで登り詰めた権田である
背後の男が
「なぜ、あの女子高生を狙う?」
「!?」
権田が愕然とする
「なぜそれを!?」
「質問に答えろ」
額から一筋の汗が流れた
「じつは・・・」
言い終わらぬうちに、権田は体を反転させ背後の男に強烈なフックをくらわせた!
はずだった
首筋から鮮血が花火の様にしぶく!
白目を向き地面に倒れた権田は、しばらく痙攣した後、動きを止めた