闇を纏う(恋愛ミステリ)
「実はさ、さっき話した男の人・・・」

下駄箱で靴を履き変えながら遥香が
「今日、迎えに来てるんだよね」
「え!?」
純が驚いて
「迎えって・・・ここに?」
遥香が頷く
「やっぱ、一人じゃ不安だし・・・付き合ってぇ〜」
拝む様なポーズをとる

純は感心していいのかなんなのか、よくわからなかった
「大胆だね〜。その人」
「う〜ん。ちょっと強引かも」


校庭に出ると、門の所に停まっている高級外車が見えた

まさかとは思いながら純が
「・・・あの車ですか遥香先生?」
「・・・はい」
遥香が恥ずかしそうに頷く
「あの外車にノックアウトされた部分も・・・」
「は、遥香さん・・・」

(大丈夫かなぁ?相手、結構遊んでる人なんじゃ…)
もしそんな男だったら、何が何でも遥香を引き離そう!

純は心に決めた

こちらに気付いたのか、車からひとりの男が降りてきた
「やぁ遥香ちゃん」
手を振る
「こんにちわぁ」
男は純を見ると
「こちらは・・・お友達?」
「あ、はい。今日はこの子も一緒に・・・」
純は一歩進み
「はじめまして。森純と言います」
(絶対遊んでそう!・・・・・・というか・・・)

純は相手をマジマジと(失礼でない程度に)見つめた
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