闇を纏う(恋愛ミステリ)
― 切り立った崖の側に、その山荘はあった
わりと大きいが、金にモノを言わせた感じのしない、こぎれいな別荘

少し手前の山林に車を隠し、木々の間を殺し屋と純は進んでいた

純は殺し屋が女性でも比較的歩きやすい、なだらかな場所を歩いてくれているのに気付いていた

(この人、どうして人殺しなんて仕事をしてるんだろう?)

殺し屋の背中を見ながら不思議に思う
純がイメージしていた裏の世界の人間とは、かけ離れている

(あたし・・・この人の事、知りたくなってる)


殺し屋に惹かれ始めている自分に気付く


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