森の中の





森を抜けると、一気に夏の太陽があたしたちを照りつけた。

汗を少しかきながら、キャンプ場へと帰ると、




「アヤちゃんっっっ‼」


目に涙をいっぱい溜めたミユキさんに突進された。




ほんとにほんとに、無事でよかったあ~〜〜っ‼‼
と、あたしを強く抱きしめて泣くミユキさんの涙はキラキラとして、
その眩しさにあたしは目を細めたよ。



「ごめんなさい、勝手に居なくなって…」


「ううん、いいの、無事だったんだから、
ほんとに、よかったよう~~っ」

少しもあたしを責めないでただひたすらあたしの無事に安堵して泣くミユキさんに、なんだか胸に温かい物が宿った気がしたんだ。


やれやれ…って、そんなミユキさんを愛しそうに見つめる、ヨウ兄。


よかったね、ヨウ兄、こんないい人をお嫁さんにもらえるなんて…
超幸せものだよ。



そんなヨウ兄があたしの幸せを願ってるんだ。

何がなんでも、あたしも幸せにならなきゃ。






まだ見ぬ大好きな旦那さまと、お兄ちゃんと、お姉ちゃん。
ほら、幸せな未来はすぐそこ。






「さあ、帰ろうか。」

ー“あたしたちの”おうちに。

















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