太陽のキセキ
1章 みんなと仲良くなろうぜ? 編☆

俺の夏。



季節は夏。

夏休みまで後少しってとこの7月の上旬。

中学初めての夏休みを前に、浮足立つ気持ちを抑えられない。



早朝にもかかわらず俺は


ズタダダダダダーッ!!


家の狭い廊下を走って、


ガラガラ〜


固い引き戸を勢いよく開けて、


サンサンとした朝日が降り注いでいる道路に飛び出した。

ヒャッホーい!!



「こ〜ら、竜希(タツキ)!!忘れもんだよ。」


玄関の方からしわがれた声が聞こえて、後ろを振り向くとよたよたとばぁちゃんが近づいてくる。


「おっ、サンキュー。」



忘れ物をばぁちゃんから受け取り、俺はニカッと笑ってみせた。



「竜希は手のかかる子だねぇ。」


ため息混じりのばぁちゃん。
最近俺はずっとこの調子だから無理もない。



だけど大目にみてくれよ。
だって

後ちょっとで




"夏休み"



なんだぜ?



.
< 1 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop