太陽のキセキ
1章 みんなと仲良くなろうぜ? 編☆
俺の夏。
季節は夏。
夏休みまで後少しってとこの7月の上旬。
中学初めての夏休みを前に、浮足立つ気持ちを抑えられない。
早朝にもかかわらず俺は
ズタダダダダダーッ!!
家の狭い廊下を走って、
ガラガラ〜
固い引き戸を勢いよく開けて、
サンサンとした朝日が降り注いでいる道路に飛び出した。
ヒャッホーい!!
「こ〜ら、竜希(タツキ)!!忘れもんだよ。」
玄関の方からしわがれた声が聞こえて、後ろを振り向くとよたよたとばぁちゃんが近づいてくる。
「おっ、サンキュー。」
忘れ物をばぁちゃんから受け取り、俺はニカッと笑ってみせた。
「竜希は手のかかる子だねぇ。」
ため息混じりのばぁちゃん。
最近俺はずっとこの調子だから無理もない。
だけど大目にみてくれよ。
だって
後ちょっとで
"夏休み"
なんだぜ?
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