太陽のキセキ

河先は取り繕（ﾂｸﾛ）うように軽く笑うと

｢月地、ちょっと来なさい。｣

と、早苗を呼んだ。


何を考えているのか、
来たばかりだというのに教室から出ていく。

早苗はそのあとに般若顔でついて行った。

河先は早苗にこてんぱんに言い負かされて･･･


と、思っていたが、

５分も経たないうちに二人は帰ってきた。



早苗は･･･


機嫌が戻っていた。

まだ腑（ﾌ）に落ちないようではあったが、河先の余裕な顔をみると解決したようだ。


何したんだ。

河先、すげ〜。


早苗を言いくるめるなんて。


大人って恐ろしい。



｢出席取るぞ〜｣


河先は何事もなかったかのように出席を取り直す。


あれ？
そういえば転校生はどうなったんだ？


皆も同じことを考えていたのだろう。

不思議そうにしていたが結局ＨＲでは分からず仕舞いだった。


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