太陽のキセキ
「清楚(セイソ)で可憐(カレン)で優しいらしいぞ。うちのクラス、とんでもないヤツの方が入って来ちゃったな。」
さりげなく悪口を言う西津。
中堂志は特等席で外を眺めていて、気づいていないようだ。
聞かれたらマズイと思い、話を変える。
「双子のもう一人なんて名前なんだ?」
「桜ちゃん。可愛いだろ?」
後で会いに行こうと意気込んでいる。
心吾もノリノリだ。
俺と涼があまり興味なかったから話しはすぐに変わった。
休み時間も後10分となり、外で遊んでいた人達もちらほら教室に帰ってくる。
そして、教科書と筆記用具を持ってまた教室を出た。
教室にいたヤツも同じように出ていった。
あ、そうか。
すっかり忘れていたが今日は移動教室だったのだ。
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