太陽のキセキ


「ほら、早う行かないと遅刻だよ?」


「オス!!んじゃ俺行くわ、」

ばぁちゃんの促(ウナガ)しにより俺は走り出した。


あぁ〜

早く涼(リョウ)と心吾(シンゴ)に会わなければ。

昨日の夜思い付いた、あの計画を教えてやりたい。

そして説得するんだ。


絶対最高の夏休みになる。


住宅街を抜けて、銀杏の木がずらりと立ち並ぶ坂道に入ると周りは同じ中学の奴らばかりになった。

この坂道のてっぺんに俺達の中学校があるのだ。


「オ〜ッス!!」


「はよ〜」


「中村、はえ〜」

「中村くん!!なんか落としたよ〜?」


今それどころじゃねー。


「それ、やるよ?んじゃ!!」
「え゛ぇ〜!?」


縫うように生徒達の間を走り抜け、学校に急いだ。



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