太陽のキセキ


クラスの女子がクスクスと笑う居心地(イゴコチ)の悪い空間から

「竜希ー。何やってんだよ。」

"早く来いよ"と涼の助け船がだされた。

俺はすぐに乗っかって涼の元に行く。



「オーッス!!」

「ったく、朝っぱらから元気だな。」

低血圧の涼はぐったりと机に突っ伏していた。

涼は俺の親友。
池沢 涼(イケザワ リョウ)という。

中学生には見えないけだるげな言動で女子に人気だ。
"そこら辺の馬鹿男子とは一味違うのよね〜"と話しているのを聞いたことがある。



それに高身長。

チビの俺には羨(ウラヤ)ましくてたまらない。


「なぁ聞けよ〜俺、いいこと思い付いたんだよ。」


「何。」

涼は興味なさ気に顔を上げる。


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