透明な水
光一朗の家に着いた。

玄関をあがると、懐かしい匂いがした。

「なんか食うか?」

「うん。」

私は、居間へと向かった。以前と同じで殺風景だった。

居間のテレビの横に薬の袋が置いてあった。

私は、台所にいる光一朗にばれないように、袋の中の薬を見た。

何の薬か分からない。カタカナの名前の薬が入っていた。

ガンの薬かは分からないけど、どこか具合が悪いのは確かだ。

こっそり見てしまった事に罪悪感を感じた。
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