透明な水
第四章
私は光ちゃんの話しを黙って聞いていた。


誰か嘘だと言ってほしい。


「ごめんな。約束を守れそうにない。」

「約束?」

「明日見の前からいなくならないって、約束しただろ? 」

私は、泣かないと決めたのに、大きな声で泣いてしまった。

光ちゃんは、あの時と同じように私の頭を撫でた。
やっぱり、羽根のように優しく。
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