透明な水
光ちゃんは辛そうだった。少し、息が荒い。


こうやって、日に日に弱っていくのかなぁ。

熱が出たり、咳が出たり、体力がなくなって、そして私の前からいなくなっちゃうのかな?

「そんなのイヤだよ。」
思わず声を出して呟いてしまった。

光ちゃんは、ゆっくりと私の方を見た。


「今から、少しずつ慣れていくんだ。急にオレがいなくなっても耐えられるように。」

光ちゃんは、そう言うと目を閉じた。
< 25 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop