透明な水
明日見は、何も言わずにオレの嘔吐物を片付けていた。

申し訳ない気持ちで一杯だった。

明日見は、家政婦や看護師ではない。なのに、何も言わずに黙々と片付けていた。

「光ちゃん。大丈夫?」
明日見は、オレの背中をさすった。

オレは、情けなくて返事も出来なかった。

「何か飲む?」

オレは、ただ首を振った。

「大丈夫だよ。私がついてる。」

明日見は、静かに言った。
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