透明な水
第九章
医者から処方してもらった鎮痛剤を飲む日が毎日となった。


毎日、吐き気や倦怠感、目眩と闘わなければならなかった。


辛い事は、明日見と話せない事だ。
顔を見る事も出来ない位に、頭がグラグラと揺れた。


隣の部屋で猫と遊ぶ明日見の声と笑い声がオレの子守歌だった。

しかし、明日見は声を出すのを遠慮しているようだった。


もっと、笑い声を聞かせてほしい…そう思っても、オレは声を出す事も出来なかった。
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