透明な水
「光ちゃん。ちょっと仕事して来るね。」


私は、ふすまを開けて顔を出した。そして、嘘をついた。


光ちゃんはチラッと私を見て、頷いた。


本当は仕事に行くのではない。


ただ海に行って泣こうと思っていた。
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