透明な水
翌日、母に会うために出掛けた。


母は約束通りに誕生日プレゼントに空の写真集を持参して来た。


「ありがとう。」


「明日見、大丈夫なの?なんだか痩せたみたいよ。」


母が心配そうに私の顔を見た。


「うん…」


うつむいて答えた。


「そんなに悪いの? 麻生さん。」


「全然、食べられないし薬飲んで、起きられない日が多いよ。」


「そうなの。何か私に出来る事あるかしら?」


「分からない。自分でも何をしたらいいのか分からないんだ。」


何も出来ない自分に苛立っていた。
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