透明な水
幻だろうか?

光一朗は目を疑った。

明日見が3年前と同じ笑顔で、オレに手を振っている。


もしかしたら、いつの間にか天国に来てしまったのだろうか?


そう思っていると、ドンと胸に明日見が飛び込んで来た。

嗅いだ事のある甘い香りが光一朗の鼻をくすぐった。

明日見が顔を上げた。

「久しぶりだね。」

明日見は、そう言うと光一朗の胸に顔を埋めた。
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