最低なアイツ。
ウエディングベル
オルガンの透き通った綺麗な旋律が響き、
純白の衣装を身に纏った花嫁が俺の横を通りすぎる。
腕を絡ませながら、一歩一歩と進む幸せそうなカップル。
彼らはこれから、誓いの言葉を交わし合い、誓いのキスで永遠の愛を誓い合うだろう。
今まで見たことのない様な、幸せそうなアイツの顔。
なんだか、見ていて腹が立つ。
なんだよ。
そんなにその隣にいる女がいいのか?
俺はそうは思わない。
俺からアイツを盗った花嫁なんて、醜い存在にしか感じない。