最低なアイツ。
俺はアイツが好きだった。
いや、今でも好きなんだ。
アイツと出会って、もう二十年以上経つ。
なのに、俺の初恋は
色あせる事なく、ずっと胸の奥に根付いてんだよ。
「綺麗で、気が利いて…でも一番は、俺を愛してくれる人。」
高校の時、軽いノリで聞いた
アイツの理想な女のタイプ。
「見つかるといいな…。」
なんて笑って言ってやったけど
本当は、泣きそうなぐらい後悔した。
男の俺が、アイツを幸せにする事なんてできないってわかったから…。
だから今日まで、幼なじみ、親友としてアイツを見てきた。