金髪執事と1つ屋根の下
黒い時間
「逃げようなんて考えんじゃねぇぞ
逃げようとした瞬間…お前を殺す」
「………………」
「おい。お前返事は?」
「…はい」
ナイフを持った男はそう話すとリビングを物色し始める。
あたしはロープで身体を縛られながら床に座って下を向いた。
逃げるなんて…思うワケ無い。
身体は縛られてて動けないし……男はナイフを持ってる。
それに助けを呼ぶために叫んだりしたら助けが来る前にあたしはこの男に殺されちゃう。
家に盗むモノなんて何もないって事が分かって自分から去って行くのを待つしかない。
あたしは目を瞑り時間が立つのを静かに待った。