金髪執事と1つ屋根の下
男は痛みに顔を歪ませながらあたしの口から手を離す。
「テメェ!!!手、噛みやがったな!!!殺されてぇのか!!!」
そう怒鳴りながらあたしの髪を掴み持ち上げた。
あまりの痛さに瞳からは大粒の涙が溢れて止まらない。
さっき床に置いたナイフを手に取ると男はあたしの首に突きつけてきた。
「殺すぞテメェ!!!」
「やっ……ごっ…ゴメンなさい」
「謝ってすむワケねぇだろ」
手なんて噛まなきゃよかった。
あたしは自分で自分を追い詰めた事を実感する。
「さよならだ。死んでから襲ってやるよ」
「……っ」