可愛くない同居人。
放課後、健の家に晃と寄って帰ることになった。
晃はよく来たことがあるらしいが、僕は友達の家に遊びに行くこと事態初めてで、やや緊張していた。
「さぁ、入ってくれ!」
「おじゃまします」
「お、おじゃま、します」
健と晃に続いて家にあがる。
「ここ、俺の部屋な。まぁ、中でくつろいでてくれよ。お菓子持って行くから」
健の部屋は、思っていたよりもずっと綺麗で、普段大雑把な健のことだから汚ないだろうと予想していたため、意外だった。
晃は慣れたようにふかふかのカーペットが敷かれた床の上に座った。
「凛も座りな。そんなに緊張しなくてもいいよ。健の部屋なんだし」
優しくそう言って、床を軽く叩いた。
僕は晃が叩いたところに腰をおろし、部屋の中を眺めた。