可愛くない同居人。

奈菜さんは顔を真っ赤にし、「そ、そんなことないですー!」と叫びながら部屋を出て行ってしまった。


「・・・凛、お前なぁ」

「何ですか?」

「いや、なんでもないよ」


健と晃はなんともいえない目をして僕を見た。

そして、わざとらしいため息を一つつき、お菓子の袋を破いていった。

「色んな意味で恐ろしい凛くんはおいといて、明日どーするか考えようぜ」


「恐ろしいってどういう」

「とりあえず、何時ぐらいに行くよ?」

スルーされた。


健はお菓子をつまみながら、うーんと唸りながら考え、なにか良いことを思いついたのか、パッと顔を輝かせた。


「七時ぐらいに行こう。浴衣着てさ」

「「浴衣?」」

晃と僕の声が重なった。
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