可愛くない同居人。

僕はあの人が心配しないよう電話をした。

電話先でもやはり様子がおかしいのが分かる。

妙に焦っているような雰囲気で、勢いで電話を切られたような気がした。


「凛、誰と電話してたんだ?」

自分の家のようにくつろぎながら、晃は僕に聞いた。

「ちょっと」

「怪しいな。あ、もしや、彼女かーーー!?」

健が嬉しそうにそう言って詰め寄って来た。

「違いますよ」

「いや、絶対そうだな。相手は誰だ!?もしや、梨香ちゃんじゃ」

「違いますって」

「凛の彼女か・・・。俺も興味あるな」

晃まで興味をもちだした。

「俺、絶対梨香ちゃんだと思う」

「何を根拠に」

「根拠ならあるぜ。梨香ちゃん隣のクラスなのにしょっ中俺らのクラスに来ては凛に話かけるじゃん?」

そんなことで断定されるのだろうか。

僕は首を軽くひねった。
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