可愛くない同居人。


くそっ、やられた!


「次は騙されないから!」

私は悔しがりながらも、何故か緩んでしまう顔を気にしつつ、朝ごはんを作り上げた。





「いただきます」

「はい、どーぞ」


まだ少し眠たげな凛。

ちゃんと乾かしきっていないのか、髪から雫が垂れている。


私は立ち上がり、タオルで凛の髪をわしゃわしゃと擦り、ドライヤーを使って乾かす。


「やめて下さい。自分でできますから」

「だーめ。凛は朝ごはんを食べなさい」

「子供扱いしないで下さいよ!」

「してないしてない」


凛は諦めたのか、やや不機嫌な様子で、朝ごはんを食べた。





< 131 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop