可愛くない同居人。
くそっ、やられた!
「次は騙されないから!」
私は悔しがりながらも、何故か緩んでしまう顔を気にしつつ、朝ごはんを作り上げた。
「いただきます」
「はい、どーぞ」
まだ少し眠たげな凛。
ちゃんと乾かしきっていないのか、髪から雫が垂れている。
私は立ち上がり、タオルで凛の髪をわしゃわしゃと擦り、ドライヤーを使って乾かす。
「やめて下さい。自分でできますから」
「だーめ。凛は朝ごはんを食べなさい」
「子供扱いしないで下さいよ!」
「してないしてない」
凛は諦めたのか、やや不機嫌な様子で、朝ごはんを食べた。