可愛くない同居人。
どれぐらい時間が経ったんだろうか?
気がついたら太陽が沈んでいて代わりに月が部屋を照らしていた。
凜のおでこにのっているタオルを濡らしてもう一度のせ、おかゆでも作ろうかと思い、台所へ向かった。
ささっと手際良く作り上げ、部屋へ戻ると、凜が体を起こしていた。
「調子はどう?ちょっとは良くなった?」
「ええ、おかげさまで」
おでこと頬に触れて確かめる。
まだ熱い。
「もうちょっと休む必要があるね」
「もう大丈夫ですよ」
「まだダメ!これ食べて、もう一回寝なさい」
「おかゆ、ですか。見た目はまぁまぁ良いですけど、味は大丈夫なんですか?」
「失礼だな!味も完璧なんだから!はい、あーん」
「・・・なんのマネですか、これは」
「あ、ごめん、猫舌だっけ!?ふーふーしないとね!」
「そういうことじゃないです!」
「はい、あーーーん」
私が満面の笑みでスプーンを口元にやると、凜は熱のせいで赤くなった頬をさらに赤くさせながら、しぶしぶ口を開いて食べた。