可愛くない同居人。


凜は面倒くさそうにため息をついた。

「離して下さい」

「どこで何やってたか言ったら離す」

「何故言わなければいけないんですか」

「心配だから」

「心配してくれなんて頼んでません」

「でも」

「もういいですか。離して下さい」

私が力を緩めた瞬間、凜は力強く私の腕を振り払った。


「あなた、本当にウザいです」


そう言うと、部屋へ入って行った。


私は心の中のモヤモヤを振り払うように髪を無造作にかいた。

そんなことでスッキリするわけないのに。


しばらくぼーっと椅子に腰掛けた後、仕事に行く準備をしなければいけないことに気づき、とりあえずシャワーを浴びに行くことにした。
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