可愛くない同居人。


「もう大丈夫だと思いますよ」

「ありがとうございます」

「ゆっくり寝かして休ませてあげて下さい」

「はい、分かりました」

佐々木さんが呼んでくれたお医者さんの手際のいい処置のおかげで、凛の顔色がよくなり、呼吸も安定したようだった。

「じゃあ俺達は、これで」

「あっ、あの!」

「ん?」

去って行こうとした佐々木さんとお医者さんを引き止めた。

「お世話になってしまってすみません。本当に本当にありがとうございました!このお礼は、また改めてさせていただきます」

深々とお辞儀をすると佐々木さんは、優しく微笑んだ。


「んー、そうだなあ。色々聞きたいこともあるし、今度、ランチでも奢ってもらうことにしようかな」

「はい、ぜひ!本当にありがとうございました」

私はもう一度深々とお辞儀をした。
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