可愛くない同居人。


ベッドの上でスヤスヤと眠っている凛を起こさないようにそっと部屋を出た。


凛が起きた時のために、おかゆでも作ろう。

そう思って台所に立つと、リビングのほうから携帯電話の着信音が聞こえた。

凛の携帯電話が鳴っていた。

勝手にでるのはダメだろうと思ったが、あまりにも長く、何度も鳴り続けるので、罪悪感を感じつつ、でることにした。


「もしもし?」

「凛・・・じゃないな。誰、あんた?」

「誰、なんでしょうか?」



凛の保護者?同居人?それとも・・・。




「何わけわかんないこと言ってんだ・・・あ、もしかして、佐藤薫さん?」

「は、はい」


どうして私の名前を知っているんだろう。



聞こうとした時、電話がきられた。

一体誰だったのか。凛とはどういう関係なのか。

疑問ばかりが残った。
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