可愛くない同居人。
第三章
猫の指輪。
無事に凛が戻ってきてくれて、また同居生活が始まり、はや一ヶ月。
暖かい春が終わろうとし、夏が訪れようとしている。
そんなある日のことだった。
「ん?なんだ、これ?」
落ちていた一枚のプリントを拾いあげ、読むと、なんだか懐かしい内容が書かれていた。
「文化祭?凛の高校か」
凛はソファーでいつものように携帯電話をいじっていた。
「へぇー、楽しそうね。凛のクラスの出し物ってなに?」
「聞いてどうするんです?」
「文化祭行こうかなーって」
「はぁ?来ないで下さいよ」
「なんでよ!?絶対行くから!一応凛の・・・凛の」
「なんですか?」
私は、凛の・・・何なんだろう?