可愛くない同居人。
身支度をして、凛を呼ぶ。
「何ですか?」
不機嫌そうな顔に、眠たそうな声。
「もしかして、寝てた?」
「・・・少し」
悪いことしたかな。
ちょっとした罪悪感を感じる。
「ごめん。今から買い物に行くんだけど、一緒に行かない?」
「なんであなたと行かなければいけないんですか?一人で行って下さい」
「一人じゃ、荷物重くて」
「だからって都合よく僕を使わないで下さいよ」
「か弱い乙女を大変な目にあわせていいの!?」
「・・・どこにそんな人がいるんですか」
「目の前にいるじゃない」
ニコッと笑ってみせる。
凛は飽きれた顔をして、ため息をわざとらしくついた。
「気持ち悪いです」
「ひどい!」
「もういいですか。僕は睡眠をとりますので、失礼します」
「ダメ!一緒に行くの!」
立ち去ろうとした凛の腕をギュッと握り締める。