可愛くない同居人。

執事喫茶〜あなたに夢を捧げます〜

そんなプレートが掲げられている教室に連れてこられた。


「さぁ、中に入って下さい」

言われるがまま中に入る。

教室とは思えないぐらい綺麗に飾られており、本当の喫茶店のような雰囲気であった。


強引に呼び込まれたものだから、暇なのかと思ったが、むしろ逆で、とても混みあっていて、執事の格好をした学生が忙しそうに動き回っている。


「お姉さんはこっちに座って下さい」

女の子はそう言って奥の席に誘導した。

「こちらメニューです!」

手渡されたメニューらしきものを開くと、名前と顔写真がずらり。

「こ、これは?」

「この中から好きな人を指名して下さい。その人がお姉さんの執事になります!」

なるほど。

執事というよりもホストな気がするが、言わないでおこう。
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