可愛くない同居人。
「す、すみませんでした」
ひと気のない教室に凛に連れられ、速攻謝罪するも意味なし。
「全くあなたって人は。何度も僕申し上げましたよね。絶対に来ないで下さいと」
「ごめんなさい」
「僕の話ちゃんと聞いてたんですか?どうせいつものように適当に聞き流していたんじゃないんですか?」
「聞いてましたが、聞いてなかったみたいです」
「はぁ?意味がわかりません」
「申し訳ないです」
はたからみたら、執事に怒られている大人という少し奇妙な感じで面白いなあと思ったが、あと何分怒られるのか考えると頭がいたい。
てゆうか、子供に怒られる私って、情けない。
「今更ぐちぐち言っても仕方ないですし、今回は見逃します」
「えっ、許してくれるってこと?」
凛はそっぽを向いて頷いた。