可愛くない同居人。
「・・・これで本当に全部ですか?」
私と凛の両手には、ぱんぱんの買い物袋。
「うん。ありがとうね、手伝ってくれて。とっても助かりました」
「強制でしょうが」
「まあね」
凛とは対照的に私は満面の笑みを浮かべた。
「はい、到着!ご苦労様でした」
「次は絶対に手伝いませんから」
そう言って、台所に荷物を置くと、部屋へ戻って行った。
私は手早く買ったものを整理していき、晩御飯を作った。
洗濯物をなおして、凛を呼んだが、返事がない。
寝てるのかな。
ドアをノックするも、反応なし。
「凛、晩御飯できたよ」
ガチャリと扉を開くと、月明かりに照らされる、黒色のベッドで眠る凛が見えた。