可愛くない同居人。
学校が終わり、あの人の家へ帰り、仮眠をとろうと思い、布団にはいった。
どれくらい時間が経ったのだろうか。
部屋の中に人が入ってくる気配を感じた。
「・・・おば、さん?」
ゆっくり起き上がろうとした瞬間、誰かに馬乗りされ、体を押さえつけられた。
「・・・!?」
驚いて目を開くと、どこかで見たことがある男が、必死に僕の両腕を押さえていた。
「誰だっお前!なんで薫の家で寝てる!?」
思いだした。
確か、あの人の幼馴染だ。
僕は黙ってジッと見つめた。
なんて説明するべきか。
「なんとかいえよ!」
とりあえず、
「落ち着いて下さい」
「喋るな!!」
・・・どっちなんだよ。
よほど興奮しているのだろう。
きっと、何を言ってもまともに聞いてくれないな。
僕は早くおばさんが帰ってくることを心から祈った。