可愛くない同居人。



部屋にはベッドと机とパソコンとクローゼットだけで、とてもシンプルだった。





「凛、ご飯できたよ」


近くまで行って呼びかける。


「りーん」


中々起きないので、軽く体を揺さぶる。


「・・・ん」


「うわっ!ちょっ!」


寝ぼけている凛に思いっきり引っ張られ、バランスを崩し、凛の上に被さってしまった。



慌てて起き上がろうとするが、凛が私を抱き寄せて離さない。



「凛、やめっ!」



心臓がバクバクと音を立てて脈打つ。


綺麗な凛の寝顔が私の目にいっぱい映り込む。
< 7 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop