可愛くない同居人。
二人は、本当に仲が良いんだと思った。
僕の知らないあの人のことを、たくさん知っている陸さん。
あの人もまた、陸さんのことをたくさん知っているだろう。
僕のことは?
僕は、あの人のことを知らない。
あの人も、きっと・・・
「高校の時なんか」
「本当に黙れ!」
なんだ・・・この気持ち
なんだ?
「・・・ん」
わからない。
「凛!」
「え?」
「どしたの?ぼーっとして」
「あ、いえ。あの、僕、眠たいので、失礼します」
一礼し、僕は静かに部屋へむかった。