可愛くない同居人。

夢の温度。


陸との昔話に盛り上がり、時間を忘れてしまっていた。


「陸、そろそろ帰ったほうがいいんじゃない?」

「ん?ああ、そうだな」

「また明日ね」

「おう」


陸を玄関まで見送ったあと、シャワーを浴び、ぼんやりテレビを見ていると、凛が部屋を出た音が微かに聞こえた。


「凛?」

様子をうかがいに廊下へ行くと、玄関で靴を履いている凛がいた。


「ちょ、こんな時間にどこに行くの?」

「・・・コンビニに」


なんとなく凛が嘘をついたのだと思った。

< 75 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop