可愛くない同居人。
昼でも薄暗い空間。
何度来ても馴れない。
「おっ!凛じゃねぇか!最近休みがちだったから心配したぜ」
「亮さん、お久しぶりです。あの、ヤマトさんいますか?」
「ヤマトさんなら控え室だ」
「ありがとうございます」
一礼し、控え室に行く。
「ヤマトさん」
ヤマトさんは煙草を吸いながらパソコンをいじっていた。
「ん、ああ、凛か。昼間っからどうした?」
「お時間いただけますか。少しお話がありまして」
いつもとは違う気配を感じたのか、ヤマトさんはパソコンをいじるのをやめ、まっすぐ僕を見た。
「何だ?」
「・・・店を、やめさせていただきたいんです」
「何で?」
正直に話そう。
自分の想いを。