可愛くない同居人。
陽だまり。
暖かい陽だまりに包まれたい。
ふわりと優しく、全てを包み込んでくれる、陽だまりに。
携帯の無機質な着信音が部屋いっぱいに鳴り響く。
「・・・はい。分かりました。・・・失礼します」
電話をきり、時刻を確認する。
深夜十二時。
ゆっくり体を起こすと、隣に何かがいる気配を感じた。
驚いて視線をやると、気持ち良さそうにあの人が寝ていた。
「・・・何してるんですか、あなたは」
「んー・・・」
とても安らかな寝顔。
僕は起こさないように静かに部屋を出た。