可愛くない同居人。
思わず飲んでいたビールを吹きそうになった。
「えっ!なになにぃ?凛くんって誰ぇ?」
愛は瞳を輝かせ、光も興味があるのかジッと私を見つめた。
「凛は、凛は違うっ!」
凛は私の同居人。
凛は社長に命令されて一緒に住んでるだけ。
凛は・・・凛からしても、私はただの同居人。
きっと、それだけの関係で、それだけの存在。
「必死になってるところがまた怪しいなぁー」
「本当に違うんだって!」
「でもお前いっつも楽しそうに、凛がね、凛がねって俺に話してくるじゃん」
「いや、それはつい嬉しくて」
お酒のせいもあって上手く説明できる気がしない。
軽く混乱していると携帯電話が震えた。
凛からであった。