とある霊能力者の仕事
仲介役にはわたしと母が入れば何とかなるでしょうし、心から謝罪の気持ちが娘さん達にあれば、そう難しい話ではなかった……はずだったんです。

そう、『彼女』が帰ってくるまでは…。

「ただいま~。…って、アレ? お客さん?」

居間に一人の女の子が入ってきました。

「おかえり。今、お姉ちゃんのことについて相談してたのよ」

母親が女の子に説明します。

そして次に、わたしに説明してくれました。

「このコは2番目の娘です」

「どーも、はじめまして」

彼女はニコッと人懐こい笑みを向けてきました。

でもわたしは驚愕して、微笑み返すことができませんでした。

何故なら彼女は、喰われて、いたからです。
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