とある霊能力者の仕事
「お邪魔になるのもアレだし、私は自分の部屋にいるね」

「ええ」

母親に断りを入れると、彼女は部屋を出ていきました。

「あの…妹、やっぱり何かあるんですか?」

今まで黙っていた娘さんが、不安そうに言ってきたので、わたしはようやく我に返りました。

「何かって…。妹さんは何かあるんですか? その、霊能力みたいなものが」

だがあるのならば、わたしはここへ来ることは無かったでしょう。

「その、霊能力かどうかは分かりませんが…妹が側にいると、さっき言ったことがあまり起こらなくて…」

それどころか、ラップ音がうるさい時、

「うるさいっ!」

と彼女が怒鳴ると、ピタッとおさまったそうです。
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