天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
どこかの軍隊なのだろうか。
物々しい警備。
早朝からこれ程の人数が集まっているとは尋常じゃない。
どこかのお偉いさんでも訪問するのだろうか?
興味はある所だが、一学生が兵士に訊ねても、きっと任務だからと教えてくれないだろう。
(ま、どうでもいいけどね…)
再び新聞に視線を移していると。
「おはようございます万里さん、早いんですね」
男の割には細い声が聞こえて、万里は顔を上げる。
「あぁ、秋帆…あんたこそ早いじゃない」
「いえ、僕は早起きじゃなくて寝ていないだけです」
蒼白い不健康そうな顔をして秋帆が言った。
食事は気が向いた時だけ、睡眠は眠くなったら。
秋帆はいつもそんな生活を繰り返しているらしい。
不健康こそ健康の秘訣とでも思っているのだろうか。
いつも血色のいい肌の色、日光浴こそ我が人生とでも言わんばかりの雛菊とは実に対照的だ。
物々しい警備。
早朝からこれ程の人数が集まっているとは尋常じゃない。
どこかのお偉いさんでも訪問するのだろうか?
興味はある所だが、一学生が兵士に訊ねても、きっと任務だからと教えてくれないだろう。
(ま、どうでもいいけどね…)
再び新聞に視線を移していると。
「おはようございます万里さん、早いんですね」
男の割には細い声が聞こえて、万里は顔を上げる。
「あぁ、秋帆…あんたこそ早いじゃない」
「いえ、僕は早起きじゃなくて寝ていないだけです」
蒼白い不健康そうな顔をして秋帆が言った。
食事は気が向いた時だけ、睡眠は眠くなったら。
秋帆はいつもそんな生活を繰り返しているらしい。
不健康こそ健康の秘訣とでも思っているのだろうか。
いつも血色のいい肌の色、日光浴こそ我が人生とでも言わんばかりの雛菊とは実に対照的だ。