天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
そんな話をしていると。

「あら、皆さんお揃いで」

パック入りジュースのストローを咥えたまま、短い黒髪の女子生徒が歩いてきた。

幸多 万里(こうだ ばんり)。

そしてその隣には。

「ごめんごめん、遅くなっちゃったよ」

茶髪ロングの女の子が歩いている。

「遅いですよ、万里さんに路影 弓親(みちかげ ゆみちか)」

「いやん、フルネームで呼ばないでっ」

クネクネと身をよじるチカこと弓親。

「えっ、チカっていうから女の子かと思ったら、男の子?」

雛菊が目を丸くする。

(しかもノルディック星人ですけどね)

チカの心を『読んで』既に素性を知っている月が、密かに内心呟いた。

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