天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
雛菊を見送って、一人コーヒーを飲む秋帆。

(いい感じいい感じ…これは我ながら、会話が弾んでいるんじゃないでしょうか)

雛菊と上手く喋れている事に、自分でも満足している様子。

確かに本ばかり読んでクラスメイトとの交流さえあまりなかった秋帆としては、大した進歩と言える。

(このまま仲良くなって、修学旅行から帰っても…)

妄想を膨らませ、秋帆は一人で赤くなる。

(一緒にお出掛けしたり、でででででででテートとかしたりできる仲になれれば…!)

今にも沸騰したヤカンのように湯気が噴出しそうな秋帆。

その思考をこっそり『読み』ながら。

「…妄想乙」

月はコロコロ笑いつつ呟いた。

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