天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
真菜は雛菊の顔を覗き込む。

「何なら雛菊ちゃんもしてみる?いずれ彼氏が出来た時の練習だと思って」

こんな提案を真菜がしたのも、当然秋帆が尾行しているのに気づいているからこそ。

わざと挑発的な事をして、秋帆に発破をかけるつもりなのだ。

「うんうん、面白そう!」

好奇心旺盛な雛菊は、あっさり真菜の提案に乗る。

「じゃあ…」

物陰に隠れている秋帆の方をチラリと見た後。

「雛菊ちゃん…」

真菜は雛菊を壁際に追い詰め、肩に手を置いた。

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